無料サービスで部のサイトは作れるのか、続くのか。全国高校駅伝2025出場95校のWeb発信を1校ずつ実測した一次データから、実際に使われているサービスと、止まってしまった実例を見ていきます。
結論:部活のホームページは無料サービスで作れるし、全国高校駅伝出場校でも部専用サイト17校のうち14校が無料サービス上で運用している。ただし実測では休眠・消失の実例も複数確認した。分かれ目はサービス選びではなく、アカウントと運用を引き継げる体制を最初に作れるかどうか。
数字はすべて2026年7月の実測です。全国高校駅伝2025出場95校を1校ずつ確認しました。
「無料サービスで部のサイトを作るのは間に合わせ」という印象があるかもしれませんが、実測の結果は逆でした。都大路を走る水準の部活動でも、部専用サイトの8割超が無料サービス上です。お金をかけた独立サイトが標準で無料が例外、なのではなく、高校の部活動では無料サービスこそが専用サイトの主流です。
調査の全体像(95校の形態一覧・箱根駅伝出場校との比較)は全国高校駅伝出場95校の実態調査にまとめています。この記事では、そのうち無料サービスの使われ方だけを掘り下げます。
機能表の比較ではなく、実際の部サイト14校がどう使っていたか・どうなっていたかを書きます。
| サービス | 利用校数 | 実測で確認できた使い方 | 実測で見えた注意点 |
|---|---|---|---|
| Yellz(部活動応援プラットフォーム) | 8校 | 部の公式ページとして近況報告を継続。都大路への遠征費用をYellz上のクラウドファンディングで集めた学校もあります | 更新が続くかは部次第。調査時点で1週間以内に更新していた学校と、1年以上止まっている学校が同居していました |
| Google サイト | 2校 | 学校のGoogleアカウント配下で部専用サイトを運用。年間予定・練習参加案内・問い合わせフォームまで備えた本格的な例もありました | 学校ドメインのアカウント管理に乗るため、部単独では始められないことがあります。ページの型も比較的シンプルです |
| Jimdoなどのホームページ作成サービス(無料プラン) | 2校 | 部専用サイトとして学校公式からリンク。写真やページ構成の自由度は無料の中では高めです | 無料プランはサービスのサブドメインでの公開になります。実測では現役運用の学校と、数年前から休眠状態の学校が1校ずつでした |
| その他(SimDif・無料ブログ) | 2校 | 後援会名義で部サイトを運用している例、部ブログとして使われてきた例がそれぞれ1校 | 無料ブログの1校は、更新が数年前の記事で止まったままでした |
※ 利用校数は2026年7月時点の実測(全国高校駅伝2025出場95校のうち、無料サービス上で部専用サイトを運用していた14校の内訳)です。各サービスの機能・料金は変わることがあるため、導入時は公式の最新情報を確認してください。
調査では「作ったのに続かなかった」サイトも複数確認しました。批判ではなく、これから作る側への教訓として整理します。
専用サイトを持つ17校のなかにも、最終更新が数年前で止まっているサイトがありました。無料サービスは費用が発生しない分だけ「止まっていても誰も気づかない」状態が続きやすく、放置されたページが検索結果に残り続けます。
独自ドメインで部サイトを持っていた学校が、全ページ404や接続不能になっている例も確認しました。道具の有料無料にかかわらず、担い手が途切れたサイトは同じ結末になります。
高校の部は3年で担い手が入れ替わり、顧問も異動します。無料サービスのアカウントが個人のメールアドレスに紐づいていると、その人の卒業・異動と同時に誰も触れないサイトになります。作る前にアカウントの持ち主を決めることが、サービス選びより重要です。
数年単位で更新が続いていたサイトには、OB会名義・後援会名義など、生徒個人ではなく組織が運用主体になっている例が目立ちました。担当者が替わっても運用が残る形を最初に作れるかが分かれ目です。
依頼を受ける側の立場から先に書くと、次に当てはまる部は無料のままで困りません。
目的が保護者・部内への活動報告で、外部への発信は重視していない
更新を続けられる担当者がいて、引き継ぎのルールも決めてある
入部希望者への訴求は学校説明会など、Web以外の経路で足りている
予算がなく、当面かける見込みもない(この場合は無料一択です)
逆に、入部希望者やその保護者に検索で見つけてもらいたい、大会結果を代替わり後も同じ場所に積み上げたい、担当者の卒業でサイトが消える事態を避けたい。この3つのどれかが目的になった時が、無料サービスの外を検討するタイミングです。外注を含めた作り方の選択肢は4つの方法比較で、費用の考え方は費用ガイドで整理しています。
なお「無料か、高い初期費用か」の二択ではなくなってきています。Tobelのテンプレートプランは初期0円・年額60,000円(税別)で、大会結果の反映まで含めて部のサイトを維持できます。無料サービスとの違いは見た目ではなく、更新と引き継ぎを部の外に持てることです。詳しくは料金プランをご覧ください。
作れます。実際に、全国高校駅伝2025出場95校の実測調査では、部専用サイトを持つ17校のうち14校がYellz・Google サイト・Jimdoなどの無料サービス上で運用していました。全国レベルの部でも無料サービスは現実的な選択肢です。難しいのは作ることではなく、担い手が入れ替わっても更新を続けることです。
部活動の応援・支援に特化したプラットフォームで、部の公式ページとして近況報告を載せたり、遠征費用などのクラウドファンディングに使われたりしています。今回の調査では95校中8校が利用しており、無料サービスのなかで最多でした。
学校がGoogle Workspaceを使っているならGoogle サイト、応援や寄付集めまで視野に入れるならYellz、見た目の自由度を優先するならJimdoなどの作成サービスが候補になります。ただし実測で見えた差は、サービスの違いよりも「引き継げる体制があるか」の違いでした。どれを選ぶ場合も、アカウントを個人ではなく部・学校の名義にすることを先に決めてください。
作り替えられます。文章と写真が手元に残っていれば、独立サイトへの移行は難しくありません。逆に、管理アカウントが卒業生の個人アドレスに紐づいて誰もログインできない状態になると、古いサイトを消すことすらできなくなります。無料で始めること自体より、この状態を防ぐことが大切です。
必須ではありません。実測では、全国出場95校で独自ドメイン運用は3校だけでした。学校名と部名での検索に応えるだけなら無料サービスでも到達できます。一方、大会結果や部の歴史を長期で積み上げ、代替わりしても同じ場所に残し続けたい場合は、部として管理できる独自ドメインに利点があります。
この記事で触れた構成を、実際のデモで確認できます。駅伝部・陸上部の公式サイトのひな形を、そのまま触ってご覧いただけます。
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